3モーター以上の高機能電動ベッドの選び方と活用事例

電動ベッドの中でも、「3モーター以上」のモデルは、背上げ・脚上げに加えてベッド全体の高さ調節(昇降)機能が加わった、最も高機能なタイプです。主に介護現場や医療の分野で活用されてきましたが、近年は質の高い睡眠と快適な日常を求める一般家庭でも選ばれることが増えています。

ここでは、3モーター電動ベッドが持つ機能、選び方のポイント、そして具体的な活用事例を解説します。

3モーター以上の高機能電動ベッドの選び方と活用事例

電動ベッドの中でも、「3モーター以上」のモデルは、背上げ・脚上げに加えてベッド全体の高さ調節(昇降)機能が加わった、最も高機能なタイプです。主に介護現場や医療の分野で活用されてきましたが、近年は質の高い睡眠と快適な日常を求める一般家庭でも選ばれることが増えています。

ここでは、3モーター電動ベッドが持つ機能、選び方のポイント、そして具体的な活用事例を解説します。


3モーター電動ベッドの「高機能」とは?

3モーター電動ベッドの最大の特徴は、以下の3つの独立した動作をリモコン一つで調節できる点にあります。

  1. 背上げ機能:背中部分の角度調節
  2. 脚上げ機能:ひざから足部分の角度調節
  3. 昇降機能:ベッド全体の床からの高さ調節

この「昇降機能」こそが、1モーターや2モーターモデルにはない最大のメリットです。

また、一部のハイエンドモデルでは、これに加えて**「ヘッドレスト機能」や、身体のずれを防ぐ「傾斜機能(ラクリアモーションなど)」**が搭載され、4モーターなどと呼ばれることもあります。


3モーター電動ベッドの選び方5つのポイント

高機能モデルは価格も高くなるため、ご自身やご家族のニーズを明確にして慎重に選びましょう。

1. 使用者の「立ち座りの自立度」を確認する

状態おすすめの高さ調節機能
自力で立ち座りが難しい必須。立ち上がりやすい高さ、車椅子への移乗しやすい高さに細かく調節できるかを確認。
将来的な不安がある必須。今は不要でも、将来的に体力が衰えたときに介護ベッドとして使用可能。
完全に自立している不要な場合も。リラックス目的のみなら2モーターや昇降機能のないモデルで十分なことも。

2. 介護・介助の「しやすさ」をチェックする

介護者がいる場合、ベッドの高さは介護者の腰の負担に直結します。

  • 介護時の高さ:介護者が無理なく体位変換やオムツ交換ができるよう、介護者の腰の位置までベッドを上げられるか確認しましょう。
  • 介助バー(手すり):安全性を高めるため、立ち上がりや寝返りをサポートする介助バーの取り付け位置や種類を確認してください。

3. 「超低床」機能の必要性を検討する

特にご高齢の方や認知症の方の場合、ベッドから転落するリスクが心配されます。

  • 超低床モデル:床に手が届くほどの低さ(床から20cm以下)まで下げられるモデルを選ぶことで、転落時の衝撃を軽減できます。
  • 安全停止機能:昇降中に障害物を感知して停止する機能(例:ベッド下のペットや子供を巻き込まない)があるかどうかも重要です。

4. マットレスとの相性を徹底的に確認する

3モーターベッドは複雑に動くため、専用のマットレスが必要です。

  • 曲がりやすさ:リクライニング時にマットレスがフレームの動きにしっかりフィットし、身体がずれない構造(例:身体のずれを軽減する独自の機能)であるか。
  • 体圧分散性:背上げをした状態で座り続けたとき、お尻などへの体圧が集中しないよう、体圧分散性に優れた素材であるかを確認しましょう。

5. 介護保険の適用(レンタル/購入)を検討する

要介護認定を受けている方は、3モーター(特殊寝台)のレンタル費用に介護保険が適用されます。

  • レンタル:身体状況の変化に合わせて機種変更が容易で、初期費用を抑えられます。長期間の使用や将来の状況が不確実な場合はレンタルが有利です。
  • 購入:非課税対象となる場合もありますが、初期費用が高く、身体状況が変化した際の対応が難しくなります。

3モーター電動ベッドの具体的な活用事例

高機能な3モーターモデルは、ただ寝るだけでなく、生活の質(QOL)を大きく向上させます。

活用シーン活用する機能具体的なメリット
立ち上がり・起き上がり背上げ + 昇降完全に起き上がってから、ベッドを最も立ち上がりやすい高さに調整することで、足腰への負担を最小限に抑えられます。
車椅子への移乗昇降ベッドの高さを車椅子の座面と同じ高さに合わせることで、段差なくスムーズかつ安全に移乗でき、介護者の負担も軽減されます。
ベッド上での食事背上げ + 脚上げ背中を垂直に起こし、同時に脚を少し上げることで、安定した姿勢を保ち、誤嚥を防ぎながら快適に食事ができます。
ベッド下の掃除昇降リモコン操作でベッドを最高位まで上げれば、ロボット掃除機が楽に通れる高さになり、ベッド下を簡単に清潔に保てます。
血流・むくみ対策脚上げ心臓より少し高い位置まで足を上げ、血流を促進。むくみの解消や疲労回復をサポートします。
夜間の転落防止昇降(超低床)就寝時はベッドを最も低い位置に設定することで、万が一の転落の際の衝撃を最小限に抑え、安心感が増します。

高機能電動ベッドは高価ですが、その機能は「安全・安心」「自立支援」という、価格以上の価値をもたらします。何を優先するかを明確にし、最適な一台を選びましょう。

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